『美を表現する熟語』大集合の巻

”美”について語ろう企画第一弾!
今回は様々な”美”を表す熟語をご紹介いたします!
美しさとは、単に姿形が整っているだけでなく、可憐さや麗しさ、清純さや艶やかさなど、多岐にわたる感情が関わっています。
それを表現するための言葉が、「綺麗だ」「美しい」「可愛い」だけではもったいないですよね。
そこで古来から受け継がれる表現方法、熟語に焦点を当てて”美”を表す言葉を少し学んでみることにしました。
さぁ、あなたはいくつ知っていますか?

一笑千金(いっしょうせんきん)

美人がひとたび微笑めば、千金の価値がある、の意味の語。あなたはそれほど美人ですよ、という事ですね。

一顧傾城(いっこけいせい)

絶世の美女、の意味の語。傾城とは城が傾く、つまり国が崩れる、という意味。美女がちらりと流し目をおくるだけで、一つの町を支配する男が夢中になって我を忘れ、町が滅んでしまうという意です。美のパワー恐るべし。

雲中白鶴(うんちゅうはっかく)

世俗を超越した高尚な境地にいる人。高潔な人を指す。白い雲の中にいる白い鶴のように清らかで気高い、という意味。これもまた違った美を感じさせる言葉ですね。

錦上添花(きんじょうてんか)

善美なものの上に、さらに善美なものを加えることを指す。美しい錦にしきの上に、さらに美しい花を添える。まさに敵なし、鬼に金棒ですね。

傾国傾城(けいこくけいせい)

国が傾き、城が傾いてしまう程に美しい、という意味の語。一顧傾城と同じように使われます。

紅口白牙(こうこうはくが)

美しい女性の容姿を指す。紅い唇に白い歯の意味。

紅粉青蛾(こうふんせいが)

美しい女性の容姿、または美しい化粧を指す。「紅粉」は紅と白粉、「青蛾」は青く美しい眉を意味している。

才色兼備(さいしょくけんび)

優れた才能と、美しい容姿を兼ね備えた様子を表す。

仙姿玉質(せんしぎょくしつ)

非常に美しい女性の容姿を指す。「仙姿」は気高く優雅な仙女の姿。「玉質」はなめらかな美しい肌を意味している。

羞花閉月(しゅうかへいげつ)

美人の容姿を指す。そのあまりの美しさは花をも恥じらわせ、月も恥じらい身を隠してしまうほどである。閉月羞花ともいう。

朱唇皓歯(しゅしんこうし)

紅い唇に、白い歯。うら若い美しい女性の形容。昔から美人といえば「紅い唇、白い歯」に形容される事が多いようですね。

純情可憐(じゅんじょうかれん)

邪念や私欲などがなく清らかで、素直で愛らしいこと。「純情」は心が清らかで素直、「可憐」はいじらしく愛らしい、の意味。主として少女に対して使う言葉。

情緒纏綿(じょうちょてんめん)

喜怒哀楽といった感情が深く突き動かされて、離れがたいこと。趣や雰囲気、情愛などがいつまでも心にまとわりつくこと。また、愛情がこまやかなことにも使われる。
「じょうしょてんめん」とも読む。

沈魚落雁(ちんぎょらくがん)

美人の形容。魚は恥じらい水の中へ沈み、雁もまた空から落ちて姿を隠すほどの美しさ、という意味。やはり古来から美人を前にすると、恥じらって身を隠したくなるのですね。

八面玲瓏(はちめんれいろう)

どこから見ても透き通っていて曇りがないこと。心にわだかまりがなく、清らかであること。

媚眼秋波(びがんしゅうは)

美人の艶やかな色目や流し目のこと。「媚眼」は媚びるような目つき。「秋波」は秋の澄んだ水の波の様子で、涼やかな目つきを表す。

眉目秀麗(びもくしゅうれい)

容姿が優れているさま。主に男性に向けて使われる。

比翼連理(ひよくれんり)

男女の情愛が深く、離れ難い、仲睦まじい様子。

明眸皓歯(めいぼうこうし)

美しい女性の形容。美しく澄んだ瞳と白く整った歯の意味。

容姿端麗(ようしたんれい)

容姿が優れているさま。主に女性に向けて使われる。

窈窕淑女(ようちょうしゅくじょ)

おしとやかで奥ゆかしく、上品な女性。
「窈窕」とは慎み深く、言動に落ち着きがあるさま。

さて色々見てきましたが、
なかなか使い所は難しいかも知れませんね。才色兼備や容姿端麗は聞く機会も多と思いますが、他の言葉は漢字も難しい・・・
でも頭の片隅に置いておくといい事あるかもしれませんよ。
小説なんかでは使われている言葉が多くありますし(読んでる時にスラスラ理解出来ますよ!)、生活においてもここぞの場面で使ってみたら意外と好印象を与えるかも!?(悪印象をもたれたら残念ですが汗)
言葉や表現を知ることで、
気づかなかった感覚に触れ、新たな感情が芽生え、
美をより深く掘り下げることができるということも
覚えておいて下さい。

以上、「美を表現する熟語」でした。
ありがとうございました!